広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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  • 掲載ニュース― NEWS ―

    今週の表紙
    50周年、25年に売上高300億円へ / 河本 大輔 氏
    NEWSな人
    ジェラートに加工しロス削減 食品製造企業等から受注増 / ヒロシマファクトリー 石川 裕利 社長
    江波にマルチテナント物流施設 地域共生で業界イメージ刷新へ / 日本GLdd 山後 正憲 プロジェクトマネジメント部長
ニュース一覧
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グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

話題のお店を取材!
ホルモンテンゴク。 / 藤井 大樹 店長

牛や豚の胃袋、腸といったさまざまな部位の天ぷらを提供する。西区福島町で長年親しまれるローカルグルメで、卓上の調理バサミで好みの大きさに切って食べるのが特徴。市内でラーメン店やバーなど飲食10業態を手掛けるプロセスプラン(安芸郡坂町)が運営する。
「通常の焼肉店であまり提供しないビチ(第4胃袋)、チギモ(ひ臓)、ヤオギモ(肺)などの独特の歯ごたえや味わいは、一度食べるとやみつきになります。臭みやぬめりを取るために手洗いでしっかりと下処理をしているので、女性やホルモンが苦手な方にも楽しんでほしい」
 ホルモン野菜炒めなどの鉄板料理やうどんも用意。さまざまなホルモンを煮込んで塩で味を整えたでんがくうどんは、2軒目利用などの「締めの一杯」にも人気という。
「観光客も多く訪れる流川町に店を構えることで、お好み焼きや汁なし担々麺に並ぶ新たな広島名物にできるようアピールしたい」

    INFORMATION
  • ◆住所:中区流川町7-2 石川ビル1階
  • ◆電話:082-243-5688
  • ◆平均予算:3000円
  • ◆営業時間:水・木曜=午後6時〜午前3時、金・土曜=午後6時〜午前5時、日曜=午前11時〜翌午前1時
  • ◆定休日:月・火曜
  • ※発行当時の情報となります。過去の記事につきましては、最新情報を掲載店さまにご確認ください。

スポーツ応援談― SPORTS TALK―

経営者が語るスポーツ「愛」
広島市文化財団 広島サンプラザ / 吉田 純一 主任

ドゥプレは、広島市内の中小企業の勤労者に非営利で福利厚生をサポートしています。会員と同居家族がカープ、サンフレッチェなどのスポーツ観戦、スポーツ・文化施設、映画館、飲食店などを割引または無料で利用できます。宿泊・人間ドックなどの健康診断の助成、入学、結婚、出産等の給付金や全国ベースのサービスも受けられる。事業所単位で1人入会金500円、月会費1000円で加入でき、2023年2月1日現在で831事業所・3752人が入会しています。
 広島と言えばカープです。特定の大企業をスポンサーとしない市民球団で財政事情が厳しい中、時間と手間をかけながら人づくりに努め、メジャーリーガー4人を輩出する程に実を結んでいる点に共感します。子供の頃は外木場投手や安仁屋投手が好きでした。最近では黒田投手が20億円のオファーを断って帰ってきて、優勝に貢献したことが印象深いです。ドゥプレでは、今シーズンの新井貴浩新監督によるワクワクするカープ戦を土日中心の37試合約2000人分、先行予約しています。多くの会員に参加してもらい楽しんでいただきたいですね。
 昨年度末に市役所を定年退職。小学生の頃は友達と野球やサッカーをしていました。野球は投手を務め、サッカーではベッケンバウアーやペレ選手が当時の憧れ。今後はスポーツセンターで健康増進に励み、リフレッシュをしたいと思っています。

コラム― COLUMN ―

                                   
記者が注目する「こぼれ話」
鉄道の夢を育む

国を守る士官養成の教育機関として、海軍兵学校は1888年(明治21)に東京の築地から江田島へ移転。いまは海上自衛隊の第一術科学校がある。JR西日本グループの広成建設(東区上大須賀町)は昨年春、新幹線の線路やトンネルなどを再現した「江田島研修センター〜み・ら・い〜」を開設した。全国的に珍しく、鉄道ファンをはじめ観光関係や教育機関からも関心を集めている。
 廃校となった旧切串中学校を3階建て研修施設にリノベーション。1万3000平方メートルの校庭に新幹線の線路や新幹線分岐器などのほか、在来線のホームや踏切を設けた。4月から協力会社なども加えて本格的な活用を始める。半田真一社長は、
「教育の場として伝統のある江田島市の中学校が廃校になる話を耳にし、未来へつなげる研修センターの立地を決めた。眼下に瀬戸内海が広がる見晴らしも素晴らしい。ある会社の研修施設からは富士山が見渡せ、学ぶ場に眺望は大切だと思う。宇品港や天応港からフェリーが出ており、海上交通のアクセスに恵まれている。研修などで多くの関係者が出入りすることにより、少しでも地域貢献できればうれしい」
 中学校から巣立った生徒たちの思い出を残したいと、学校の名前が刻まれた門扉や校歌などは玄関に保管。外付け立体フレーム等の耐震補強を施して、教室の面影をなくさないように配慮したほか、校庭跡に設けた在来線の駅名は地元の小学生から公募。地域に開放し、すでに切串町民の多くが訪れたという。社会見学の場に生かすほか、鉄道ファンらが訪れる施設としても地元の期待は大きい。
「宿泊や飲食関係などはできるだけ地元活用の仕組みをつくり、事務職員は地元の方を雇用。明岳周作市長からは子どもたちの見聞を広めてくれると喜んでもらった。線路のない江田島の小学生は鉄道に触れる機会が少なく、まして新幹線の線路の上を歩く経験はできない。鉄道へ夢を育む場になり、鉄道を志すきっかけになればその意義は計り知れない」
新幹線大規模修繕計画
 1999年に山陽新幹線の福岡トンネルでコンクリート塊が落下する事故があり、走行中の新幹線を直撃。幸いにも車両の脱線はなく、人的被害はなかったが、ダイヤの乱れで十数万人の乗客に影響が出た。老朽化対策として、2028年から10年間、約1500億円をかけて山陽新幹線の大規模修繕を実施する計画だ。新幹線を止めることはできず、その点からも事前に最適な修繕方法の実証を確認する施設が必須だった。今後3年間で修繕方法を確立させる予定。トンネル上部を補強する方法は材質一つとっても時速300キロで走る新幹線の風圧等を十分に考慮しなければならない。わずかな品質の差が安全上問題はないか、検証に検証を重ねる。修繕作業は夜中の限られた時間を使うほかない。早朝には通常通り新幹線を走らせるために機材の搬入や搬出などの効率的な方法を確立し、1日の作業時間の最大化を目指す。
「新幹線は国の重要なインフラであり、将来をつなぐ貴重な財産、長期的な計画で修繕サイクルを見通しており、われわれには後の世代が新幹線を安心・安全に利用してもらえるよう全力を尽くす責務がある。それを誇りに日々精進したい」

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